現代社会ではIT技術の飛躍的な発達によって、写真や映像や文章の各所に暗号がインプット[隠すことが]できるという。
 しかし今から約四百年前に、さらにもっと完全な方法で現在を予言した予言者がいた。  その彼のやり方は、彼自身が偉大な霊能力者であったという何よりの証拠で、私以外に彼の予言の真実を解き明かした者はいない。
彼の四行詩や六行詩につづられた未来を予言する詩は、今から約二十九年前、五島 勉氏によって一大センセーションを巻き起こしてベストセラーとなった“ノストラダムスの大予言”という数冊の本である。

 彼の名はミシュエル・デュ・ノストラダムスといい、約四百年前にフランスに生きた医師である。

 その頃、南フランスのサロンの町にペストが流行し、住民は次々と死に全滅の様相さえ呈していたが、ひょうひょうとサロンの町に来たその医師は、「今から二百年もたてば、ペストはきっとこんな方法でなくすだろう」と、まず強い酒で家々を拭き清め、次にネズミを捕らえて焼き殺させ、更には当時の風習で土葬にした死体を全部掘り起こして焼かせた。

 すると、今まで猛威をふるっていたペストは何故がおさまって、サロンの町は全滅をまぬがれたという。

 とすると、ノストラダムスは二百年後の医療の世界を見透かしていたとすれば、四百年後の現代の様子をも見透かしていたに違いない。

 しかも、その時代でなければ絶対に分かりようもない専門用語を字謎[アナグラム]として選べば、絶対に判別不可能な暗号となることを確信していた。

 その証拠にこの“ノストラダムスの大予言”を翻訳した五島 勉氏自体がこの[ヘンリー]について誤った解釈をし、[ヘンリーとはヒトラーのような独裁者の名か?あるいは新EC(新しいヨーロッパ体制)に冠する名称ではなかろうかと憶測して真実を衝(つ)いていない。

 しかも、その四行詩を解読すれば、[人々ははじめからヘンリーを愛していた]とまで記されているのに、ヘンリーの真実の実態についてまるでピントが外れている。

 それもそのはずで超能力者が未来を見通し、その時期までは絶対解読不可能な字謎[アナグラム]を暗号として選んだかぎり、通常の概念で解くことの難しさ如実に示しているのだ。

 それでは、そんなに難しいアナグラムがなぜ解けたのか?正直にいうと私自身がノストラダムスと同じく、いささかだが霊能力の保持者だからだ。

 もったいぶらずにそのヘンリーについて解説しよう。ヘンリーとは電気用語で自己誘導係数をいう。

 自己誘導係数とは何か?それを人間に当てはめると、道徳や義理人情や愛や慈悲や法律といった、世の中の一切のルールや制約を受けずに、思いのまま欲望のまま本能のままに生きるさまと同じだ。

 それはそのまま車社会にも通じる。混雑し渋滞する道路を運転するドライバーにとって、時速制限やさまざまな道路規制や標識を無視して思うように走行したいと思うのがドライバー気質ではなかろうか。 

そうしたヘンリーに対向するのがオーム[抵抗]であり、日本神道の祝詞(のりと)の最後にオームと唱えるのも同じ理による。


 たとえば、爆発的に核分裂[ヘンリー]を起こす中性子に、制御棒[オーム]で秩序あるゆるやかな核反応を起こさせて、原子力発電として核を利用するのと同じ原理なのだ。

 だから、人間の場合のオームは、道徳、義理人情、愛や慈悲の教育を徹底的に教え導き、法律はかろうじて人格を保てる最下位の手段であることを教えるべきだ。

 しかも、このヘンリーを徹底的に発揮するのが戦争であり、戦争の中ではヘンリーは常識では考えられないほども人間を鬼畜に変貌させる。

 敵国の人を虫けらのように殺戮し、物を略奪し家屋を破壊し、婦女を暴行し子供をも殺しても良心の痛むことすらない。

 全てを奪われ、破壊され、踏みにじった敵に対しての怨讐(おんしゅう)の念は、親から子へ、子から孫へ引き継がれて敵に対して復讐の機会をねらう。

 どうだろうか?
 このようにして人類社会を阿鼻叫喚の地獄にするヘンリーは果たして心や肉体のどこに潜んでいるのか?
 その実態解明にせまろう。

 


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