都会の雑音と軋轢(あつれき)から逃れて
自然の山懐に抱かれると荒(すさ)んだ心が和み
川のせせらぎや小鳥のさえずりや
木々の葉づれや ざわめきの音を聴くと
心が落ち着き調和して瞑となりて
死と生が一つに溶け合って永遠を観じ
自然と吾れが一つに融合を果たすとき
吾れもまた自然の営みの一部なるを知る
故に生死を超えて寂滅為楽(じゃくめついらく)の境地に入り
仏法僧(ぶっぽうそう)の三門を超えて人を離れ
天地人の三界を超えて悟りとなし
過去現在未来の三世を通観して仏となる
 合掌


原因と結果という
万古不変の厳然たる法則の中で
生きとし生けるものの全てを
進化させようと図る神仏の慈愛の
心と光り満ち満ちるこの世にあって
原因なき結果である現世利益を求めて
集い群がる欲深く 心貧しい人びとの集う
新興宗教は末法の世の最も儲かる企業で
信者なる貧者の金の寄進で建てる大伽藍
人の手で造られた荘厳さに目を奪われて
自分が神仏になったつもりで人を誘って
現世利益を求めて神仏の心からますます離れ
夫婦の不和と家庭崩壊まで気づかない
しかも現世で神仏を名乗る教祖たちにも
死は必ず訪れ 真偽は必ず神に裁かれる
だから死は信者より教祖の方が怖かろう
 合掌


男女が互いに愛し合い 
寄り添うようにして結婚したが
結婚によって 男が女を所有したときから
対等の男女の関係が崩れ
愛の心が冷えて別離した
だから男女が永遠の愛を誓うなら
決して結婚してはならない
しかし どうしても結婚を願うなら
愛する相手の喜ぶことをしたいと思い
相手の明るい顔を見るために努力をし
決して自分本位にせず 相手のことを思うこと
尽くすことに無上の喜びを感じて生きること
ひたすらそれを成す者が 勝利者となる
 合掌


絵画の原点は 水墨で描き
茶道の原点は わびとさび
生きる原点は しみじみ ほのぼのであり
愛の原点は 合一であり
慈悲の原点は 慈しみであり
この世の原点は 刹那であり
生の原点は 味わいであり
死の原点は 瞑するにある
 合掌


神を表現するに 笙(しょう)の音をもってなし
悟りを表現するに 尺八をもって
寂滅為楽は 胡弓をもって表現し
古きを尋ねるに 琵琶と琴をもって
人の祈りは 声明(しょうみょう)をもって天に届かさん
 合掌


愛の原点は合一にある
故に 互いに愛し合い 尽くしあうことに喜び
自分を思うが如くに 相手を思い
自分がしてほしいと思うことを 相手にして
共に幸せを感じることこそ 愛の原点
そして日常にも 性の営みにおいても
その心の合一こそが 愛の完成をみる
 合掌


聖観世音とは 女性の処女性をいい
慈母観世音とは 女性の母性をいう
女性はこの世で 表裏一体の体験を経て
心の完成を果たして 神となる
 合掌


結婚して自分の夢や希望を
果たそうとする者は失敗し
二人の夢や理想を実現するために
互いに協力し 努力する夫婦は進歩し
相手の夢や希望を果たさせるために
尽くし 努力を惜しまない夫婦は完成する
 合掌

自分に備わった 長所や特技を生かして
生きる者は栄え そうでない者は滅び
他のために努力する者は 自分を超えて栄え
そうでない者には 幸せが来ない
前者は自分の長所や特技で 他に奉仕するがゆえに
他から認められて栄え
後者は自分を超えた努力の故に
運命を超えて 他から報われるからである
この世の生きとし生けるものは
肉もつが故に 生じ滅し 永遠に循環するが
愛なくば その循環はたちまち停止し 滅亡する
生きとし生けるものは この世の肉で学び
肉を交え 愛の合一と一体化を 本能で学び
肉を分かって 自己犠牲の愛の神髄を学び
自分のごとくに 相手を愛し尽くして悔いず
自分を捨てて 相手を生かす喜びを覚え
地球なる自然に 生きる生きものたちが
全てこの原理によって 共存と繁栄を
繰り返して 永遠に輪廻することを知る
 合掌

 


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