勝てば官軍負ければ賊軍で、何の発言権もないが、もし今米国が戦いに破れたとしたら、大統領はもとより戦争の当事者や軍人は戦争犯罪人として裁かれ、銃殺や絞首の刑を享けるだろうことを認識すべきだ。
当時の欧米諸国は急成長する日本の軍事力に恐れをなし、加盟していた国際連盟の場でこぞって軍縮を迫ったが、日本はそれに従わなかった。
なぜなら、当時の日本は極東の先進国としての考えがあった。
アジア諸国のそこかしこに欧米諸国の租借地や居留地が散在していた。中国は上海や大連やそこここに租借地や居留地といった治外法権の不文律が横行し、今のベトナムは仏領印度支那半島といってフランス領であり、印度は英国が支配し、フィリッピンは米国が、香港は英領、マカオはポルトガルの租借地といったように、欧米諸国の成すがままだった。
そこで日本は、極東やアジアから欧米諸国の権益を駆逐して、アジア諸国が独立国としての誇りと自由を取りもどし、大東亜共栄圏の樹立を目指して戦おうとしたのだ。
しかし、日本は結果として原爆の洗礼を二度にわたって受け惨敗したが、その戦いを契機として、アジア各国が欧米諸国から独立し、国と権益と誇りを取り戻したことは事実だ。その結果世界に戦争を放棄した日本は、アジア諸国からも軽んじられ侮られ、何の功績も認められず、その思いを抱いて死んでいった同僚の供養すらするな、と言われた日本人の思いを知るや知らずや。
さらに言いたいことは、当時最大の軍事力を誇るアメリカに肩を並べるほどの軍事力を保持した日本の存在で、今の北朝鮮や中国と交渉の座についたとしたら今のように軽くあしらわれるだろうか。
今、海軍力を増やす中国潜水艦を例をとっても、60年前のイ型潜水艦程度の技術で水中で騒音を立てて潜行し、その位置は容易に敵が知って爆雷を投下されて轟沈されるだろう。
北朝鮮がウラニウムの原石からウラニウム原子爆弾を製造したのならまだしも、たかが原子炉から抽出したプルトニウムから原爆を製造して、アメリカと核保有国として対等の対話の椅子に座ろうとするが、現代日本の技術ならプルトニウムは簡単に製造できるばかりか、人工衛星を宇宙に発射する高精度の能力と技術を保有するわが国ならば、ミサイルの製造はなお簡単で、しかも世界最高の電子技術を保有する日本なので、ピンポイントで所定の位置に着弾させることは容易だ。
だからそんなものを脅しの材料として日本を刺激し、日本をその気にさせないでほしいものだ。