第二次世界大戦当時のスターリン書記長は、日本と相互不可侵条約を結んだが、満州の国境に日本最強といわれた関東軍がソ連との不可侵条約を信じ、戦略上の都合で国境から離れた時、ソ連戦車の大群が突如国境を侵犯して、手薄な日本軍に攻撃を仕掛け大損害を与えたのがノモンハン事件だ。

 ついでドイツが降伏した時期にあわせて、ソ連軍は日ソ不可侵条約を一方的に破棄して日本に宣戦布告し、なだれをうって国後(くなしり)、択捉(えとろふ)、歯舞(はぼまい)、色丹(しこたん)の北方領土に攻め入り占拠した。

 そればかりではなく、武器を捨てて降伏し中国から引き揚げを待つ日本兵を、ジュネーブの捕虜協定を無視して極寒の地シベリアに送り、ろくに食事も与えずに鉄道事業に従事させて、多くの日本兵を疲労死や餓死させた。そのため日本兵は故郷を偲びながら異郷の地に果てた。

 しかも今に至るも何の反省もしていない。それなのに国交を正常化させようと暗躍するが、 プーチン大統領よ、そんなソ連やロシアに疑心暗鬼する日本人があっても、好感を持つ日本人は少ない。

その陰惨な体質は今にも続き、元ソ連のスパイでプーチン大統領に批判的なリトビネンコ氏はポロニウムという猛毒の放射性物質によって急死し、首相代行も重態。しかも過去ロシアに反旗を掲げて独立を宣言した某大統領も毒を盛られて顔の相まで変貌した写真がニュースとなって世界に流れた。

 どうも今の民主国家ロシアも、裏を返せばスターリンの共産主義の時代と変わらず、昔のKGBも今の国家保安警察も何の変わりもないようだ。その体質が変わらぬ限り、民主国家として日本からも世界からも認められることはないだろう。

 日本が主張したい事は、樺太の南半分は明治の日露戦争の結果、割譲をうけた領土であり既得権が存在し、千島列島も日本固有の領土で米国とも平和条約が締結されている。千島列島も樺太の南半分もなぜ放棄しなければならないのか理由を教えてほしいものだ。

 


緊急特報Ⅲ 前ページへ 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 次ページへ

HOME   総合目次   プロフィール    ENGLISH   人類の希望(如是我聞)
ページのトップへ戻る