かつて私には離し難い愛弟子がいた。その弟子はそのとき年齢が二十歳代で一般の人が信頼をおく四十歳代までには二十年は早く、その年齢に合わせてゆっくりと大成させようと掛かるとグループサウンズの方に逃げて私を惑わせ悩ませることが多かった。

 だから彼が音楽の方に逃げると早く宗教の方に心を入れよ。そして集中しだすとまだ早い、と牽制するからついに私から去っていった。

 そして後刻、彼と連絡がとれたとき、「どうして私から去ったのか?」と問うと、「先生は、ある時は右に行け、ある時は左に行けと反対のことを教えるからだ」と憤懣やる方ない。前節で話したように彼が始めて車を運転する時に、ハンドルを右に切り過ぎると道路外に落輪するので左に切れと指導し、左に切り過ぎると右に切れと指導する。

 また、小道路から大道路に出るときは、大道路の左手側から来る車より右手側から来る車が一番危険なので、「先ず右を見て安全を確かめよ」と指導する。私はその時その時を判断して指導するから、反対の場合も多々ある。

 親のこころ子知らずで、ついには可愛い愛弟子を失ってしまった苦い経験を持つ。

 しかも、D君は本物のシャーマン(霊脳者)の資格をもつので、間違わないように極めて慎重を要する。

 聖者は弟子たちにこのような事情で様々な法を説くが、その弟子たちは全てを習得できずに一端を深めて互いに主張するから、分裂し対立すると知ってほしいのだ。

 だが、この宗教を完成させるものに科学があり、究極には科学が真の宗教を証明するだろう。

 


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