神の御国に入るには
天井に吊るした糸で針の穴に通すほども難しい
と いわれるように
真実の求道心と鉄をも貫く精神力を必要とする
しかも そのとき心が暗いと地獄に通じて
幻覚と幻聴の世界に入って心を破壊し
真実をひたすら追い求める者のみが
神仏の加護を得て 安心立命の境地に入り
自己の確立を果たして 使命と目的を知り
その違いは表裏一体であり 真偽を問うは難しい
 合掌

 

子供のころの純真で素直な心と夢を
いつまでも持ち続ける者を若者と呼び
運命の体験に負け捨てた人を老人と呼ぶ
そして そのような人は自分を取り巻く
環境と運命が 自分を規制すると信じ
自分の創り出す概念であることを知らない
そして 心が老い枯れ果てて人生を諦め
無意味に価値なき運命を生きる
しかし 心の若者は人生を諦めず
一歩でも半歩でも理想に近づくために
絶え間なく努力を傾けて止むことがなく
常に完全燃焼するために後悔もなく
後顧の憂いなき人生を歩むだろう
 合掌

 

この世と肉に執着して
欲と迷いと煩悩の虜となれば
魂はこの世に縛られて肉とともに苦しみ
無常を観じ個に徹せば 魂は多次元に通ず

しかも多次元に通じればこそ
心は本来の面目躍如として自由となり
観自在を得て永遠の生命に就かん
  合掌

 

侘しさをもって『わび』と呼び
寂しさをもって『さび』と呼ぶも
個に徹すればこその『しみじみ』であり
『ほどほど』に『ほのぼの』の人生を
味わい深く生き 潔く死なん
 合掌

 

陽が沈み 陽が昇り
春夏秋冬の四季を巡り 自然は永遠なり
しかし人は その永遠の一瞬を生きる
弱くはかなき生命の群れに過ぎない
ゆえに 如何に価値豊かに生きるべきかを
人はその叡智をもって模索すべきである
 合掌

 

天と地の狭間で 生きとし生けるものが
生じ 生き 滅して 永遠の時刻(とき)を刻む
それが自然というものだ
 合掌

欲を捨て 思惑を捨て 自己を捨て
捨てて捨てて捨てきって
初めて継がる寂静の世界
初めて得られる涅槃(ねはん)の境地
 合掌

自らを殺し破壊して
破壊の中に創造される
真実の自己 真実の視野
余韻明滅する灯火(ともしび)
世の陰影を映してまたたく
夢幻(ゆめまぼろし)うたかたの写し世
 合掌

命の息を吸って生まれ 吐いて死に
過ぎては夢幻 儚き生命に永遠を求めて
人は欲と執着と煩悩の虜となるとき
無所得の世に生き亡者となり地をさ迷う
だから仏法は死を見詰める事を教え
そこから真実の生き方を知れと導く
 合掌

仏法は無常を観じる事 死を見詰める事
そこから全ての道が拓け
真実の生き方が観えて来る
 合掌

 


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